第6回 DeviceLockのライセンス

皆さんこんにちは。ラネクシー社員Kです。

DeviceLockをご購入いただきますと、運用に先立ち、プログラムのインストールはもちろん必要ですが、実際に機能をご利用になるには、ライセンスの適用が必要になります。

DeviceLockのライセンスは、機能ごとに異なるライセンスファイルで提供されます。これをDeviceLockの管理ツールに読み込ませることで、ライセンスが適用されます(クライアントコンピューター側には適用しません)。

これはDeviceLockの管理ツールのインストール途中に読み込ませるか、またはインストール後に読み込ませることもできます。

ライセンス適用にあたっては、ライセンスサーバーへのアクセスやアクティベーションなどはないため、ライセンスファイルさえあれば、インターネット接続環境がなくても適用できるようになっています。

なお、ライセンスを適用しない場合は、DeviceLockはトライアルバージョンとして、制限付きで動作します。
(「第4回 トライアル版のススメ」参照)

今回はそんなライセンスについてお話しします。

1. DeviceLockのライセンスの種類

まずはラネクシーが現在日本国内で販売している、DeviceLockのライセンスの種類について。

Base(ベース)

DeviceLockの基本となるデバイス制御機能やログ取得機能を有効にするライセンスで、DeviceLockの機能を利用するためにはまず最初に導入しなければならない、必須基本のライセンス(Windows版)。

NetworkLock(ネットワークロック)

ネットワークプロトコル制御を有効にする、Baseに追加するオプション(Windows版)。
NetworkLockライセンスだけでは、DeviceLockは動作しません。

ContentLock(コンテントロック)

デバイスやネットワークプロトコルのアクセスにおいてコンテンツ分析を有効にする、Base、またはBase + NetworkLockに追加するオプション(Windows版)。
ContentLockライセンスだけでは、DeviceLockは動作しません。

Mac(マック)

Macintoshコンピューターのデバイス制御機能を有効にするライセンス(Mac版)。
Macintoshコンピューターのデバイス制御には、Baseライセンスは必要ありません。

ライセンスのお友達関係図 (2020年4月 時点)

Windows版のDeviceLockは最低限Baseのライセンスがないと動作しません。「デバイス制御は不要でネットワークプロトコルの制御だけ出来れば良い」からといってNetworkLockのライセンスだけを購入していただいても何も動作しないことになります。この場合、BaseNetworkLockの両方のライセンスが必要になります。

同様に、ContentLockのライセンスだけでは何もできません。

なおMac版はBaseのライセンスがなくても動きます。MacライセンスはWindows版のBaseに相当しますが、Mac版にはオプションライセンスはありません。DeviceLockの管理ツールはWindows版しかありませんので、Macライセンスは管理ツールをインストールしたWindowsコンピューターに適用します。

2. ライセンスの組み合わせ

オプションが絡んでくると、BaseやMacとオプションの関係がややこしくなりますね。
ここで、設定できるライセンスの組み合わせについてまとめておきましょう。

3. 必要なライセンスの数え方

次に、必要なライセンスの数ですが、基本的に、クライアント(デバイスやネットワークプロトコルの制御を実行するPC)の数だけ必要になります。

しかしクライアントが物理環境の場合と、仮想環境の場合とで、考え方がやや違っています。このへんが特にややこしいところです。

物理環境の場合

デバイス制御の対象となるコンピューター(クライアント)の総セッション数分のライセンスが必要になります。
ここでいうセッションとは「ユーザーがOSを使っている状態」で、「1人のユーザーが1つのOSを使っている」状態を「1セッション」としています。

つまり、コンピューターが1台だけであっても、そのコンピューターがマルチセッション(複数のユーザーが、それぞれの操作で同じ1つのOSに同時かつ別々にログオンして使う)で動作している場合には、セッションは複数になり、セッション数分のライセンスが必要になります。
※1つのOSでマルチセッション動作を実行できるのは、特殊な場合を除いてサーバーOSのみとなります。

たとえば、ある人が、DeviceLock ServiceのインストールされたWindowsサーバーOSに対してローカルログオンして使用中に、別の人がリモートデスクトップなどでこのサーバーにリモートログオンして使用する場合(この場合は2セッション)などがこれにあたります。

また、セッション数はOS稼働時からの最大値がカウントされるため、一時的であってもセッションが(例えば)2に増えた端末は、たとえセッションを切断しても、そのOSが再起動されるまでライセンスのカウント数は「2」のままで、減りません。

また、OSで「ユーザーの切り替え」などを使用すると、意図せずにマルチセッションとなる(セッションが増える)場合がありますので、ユーザーの切り替え時には既存のユーザーをログオフしてから別のユーザーでログオンするなど、運用面で回避してください。

なお、物理マシン上に、VMware WorkstationやHyper-Vなどの仮想マシンをでゲストOSとして作成し、物理マシン、仮想マシンのどちらにもDeviceLock Serviceをインストールする場合は、複数OSでの運用ということになりますので、DeviceLock Serviceがインストールされた物理マシン、仮想マシンの合計数のライセンスが必要になりますのでご注意ください。

仮想環境の場合

仮想環境の方式により異なります。

VDI(DeviceLockを仮想マシンに導入)

サーバー側の仮想マシンにDeviceLock Serviceを導入する場合、ライセンス数は仮想マシン(OS)の数でカウントします。

  • VDI(Virtual Desktop Infrastructure 仮想デスクトップ) ・・ 物理サーバー上に複数の仮想マシンをインストールして、クライアントコンピューターから遠隔で操作する方式。
  • 下図の場合は5ライセンス必要となります。

SBC

ターミナルサーバーにDeviceLock Serviceを導入する場合、ライセンス数はターミナルサーバーに同時接続される最大セッション数でカウントします。

  • SBC(Server-Based Computing サーバーベースコンピューティング) ・・ サーバーにインストールされ実行されているOSやアプリケーションを、画面情報を転送することで(複数の)クライアントコンピューターが利用(共有)する方式。
  • 下図の場合は3ライセンス必要となります。

VDI(DeviceLockをクライアントに導入)

クライアントコンピューターにDeviceLockServiceを導入する場合、ライセンス数はDeviceLock Serviceを導入するコンピューター(OS)の数でカウントします。

  • 下図の場合は3ライセンス必要となります。

4. オプションライセンスの制限

次に、オプションライセンスをご購入される際の制限事項についてお話しします。
Baseライセンスに紐付くオプションライセンスとしては、以下の2つがあります。

  • NetworkLock(ネットワークロック)
  • ContentLock(コンテントロック)

これらのオプションライセンスは、実際に使用する分だけ購入すればよいのでしょうか?

実は必ずしもそうではなく、必要なオプションライセンスの数は、Baseライセンスの本数以上でなければなりません。

たとえば、Baseライセンス100台で運用している環境に、「うちはネットワークが使えるPCが50台だから」とNetworkLockを50台分購入して適用しても、NetworkLockライセンスは無効のまま、1台も使用することができません。NetworkLockは100台分のライセンスを適用することで、初めて全てが使用可能になります。

これはContentLockも同じです。

ですから、オプション(NetworkLockContentLock)ライセンスは、必ずBaseライセンスと同数(以上)になるようにしてください。

なおMac版のMacライセンスと、Windows版のBaseライセンスは独立しており、本数を揃える等の制限はありません。

5. ライセンスの有効期限

さて、最後にライセンスの有効期限についてお話しします。

DeviceLockをご購入いただく際にラネクシーが発行するライセンスファイルは、発行時点で入手可能な全てのDeviceLockプログラムに適用することができます。

ですがライセンスファイルには有効期限が設定されていて、期限を過ぎたライセンスファイルを適用しても、無効ライセンスとして、無意味なものとなります。

ライセンスの有効期限は、ライセンスファイルの生成日の365日後までになります。

これは「DeviceLockにライセンスを適用してソフトを使用中に、ライセンス有効期限を過ぎたらDeviceLockが動かなくなる」、というのではなく、「ライセンスファイルは、その生成日から365日を経過した後に作成されたDeviceLock新バージョンには使用できない」ことを意味します。

たとえば、2020年1月1日に生成されたライセンスファイルの有効期限は1年(365日)後の2020年12月31日ですが(うるう年で2月29日があるため)、2020年12月31日に作られたDeviceLockプログラムは動作する(期限ギリギリ)けれど、2021年1月1日に作られたDeviceLockプログラムは動作しない、ということになります。

つまり、DeviceLockをご購入いただいたときに提供されるライセンスファイルは、このときのDeviceLockプログラムを使い続ける限り、ソフトが使えなくなることはありません。

「保守契約を継続しないとDeviceLockが使えなくなるのですか」といったお問い合わせをいただくことがありますが、そんなことはなく、あくまでDeviceLockプログラムの作成日がライセンスファイルの有効期限内であれば動作する、ということです。

ご注意いただきたい点として、DeviceLockは製品として出荷されているバージョンだけでなく、特定の障害の発生を回避することなどを目的として「サポートビルド」が作成されることがあります。このサポートビルドは通常、製品バージョンより作成日が新しいものになります。

現在適用中のライセンスファイルの有効期限以降に作成されたサポートビルドで現行のプログラムを上書きインストールしたときに、ライセンスファイルの有効期限とサポートビルドの作成日との関係からライセンスが無効になってDeviceLockがライセンス切れを起こし、設定を変更できなくなる、といった現象が発生する可能性があります。

このような場合は弊社サポートセンター宛、お問い合わせを頂ければと思います。

ではまた。

投稿日:2020年04月17日

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